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~'13年8月の記録~ 「グルテンフリーダイエット」なる言葉、日本でもけっこう耳にするようになってきました。 欧米では空前のグルテンフリーブームで、多くのセレブがグルテンフリーダイエット愛好家であるという話題がのぼったりしていますが、普通のスーパーでもグルテンフリーコーナーが大きなスペースを占めるようになったり、多くのレストランでV(ベジタリアン)マークよりもGFマークの方が多くなってきているそうです。 「小麦グルテン」が多くの人にとって体によくない、ということは、それ以前にもちょいちょい見聞きしていました。ある程度は理解できたので、何も考えずに毎朝、食パンを食べるなんてことはしなくなったけれど、 実際、自分が小麦に対して過敏症状を起こしているのかどうかも明確ではないし、小麦を完全に抜くのは難しそうだし、時々食べるパンはとっても幸せな気持ちにしてくれるので、完全にはやめなくてもいんじゃないかなー、くらいな感じでした。 そんな私が、7月中旬から、本格的に「グルテンフリー」生活を継続しています。 きっかけは、「食べ順爆発ダイエット」の「爆発の日」に小麦粉食品をたらふく食べてみたところ、その代謝がすごく遅いのが分かったことと、その頃、 「ダダモ博士の(NEW)血液型別健康ダイエット」をじっくり読んで、自分の血液型(O型)にとって、小麦グルテンは一番合わない食品であることを理解したのが重なったからでした。 その時ちょうど醤油(醤油にも小麦が使われている)と大麦のストックが切れたのもタイミングよく。ダイエット中で「爆発の日」以外に小麦粉食品をまず摂っていなかったのも、スムーズに始められた要因です。 小麦を断って1か月半、持病の改善には至っていませんが、なんせ腸の調子がすこぶる良いのと、いったん抜いてしまえばそれが普通になって、食生活も充分楽しめているので、続いています。 では、何故、小麦が多くの人の体でマイナスに働いてしまうのか、この2冊の本でお勉強です。(著者のお二方とも、ご自身がグルテン過敏症で、グルテンフリーの食生活に変えたことで健康を取り戻しています。) そもそも「グルテン」とは、小麦、大麦、ライ麦に含まれるたんぱく質の一種で、パンなどのもちもち感や膨らませたりするのに関係している成分です。小麦粉のたんぱく質の80%がグルテンだそうです。 この「グルテン」にアレルギー反応を起こすと、いろいろと問題を引き起こすわけですが・・・ ●グルテン中の「グリアジン」という成分に過敏に反応して、腹部の膨張感や消化不良を起こしたり、腸にガスが溜まったり、腸の炎症を起こすことがある。このように、グルテンの摂取により何らかの体調不良が出るアレルギー体質を「グルテン過敏症」と呼ぶ。重度だと「セリアック病」といい、グルテンにより小腸がダメージを受け、栄養が吸収できなくなる深刻な病となる。 ●セリアック病患者は増え続け、過去50年で4倍、この20年だけでも2倍になっている(検査方法が向上したからではない)。また、セリアック病患者の増加は、1型糖尿病、多発性硬化症、クローン病といった自己免疫疾患、アレルギーの増加と並行して起こっている。 ●セリアック病患者は人口の1%(アメリカ)に過ぎないが、もっと多くの人が発症する一般的な疾患として、過敏性腸症候群(IBS)と胃酸逆流(食道に炎症が見られれば逆流性食道炎とも呼ばれる)がある。両方ともセリアック病の軽度の症状だと考えられる。 ●グルテン過敏症は無自覚症状も多く、消化に問題がなくても、肌荒れ、慢性的な無気力感、慢性疲労、下痢や便秘、集中力や体力の低下、重いPMSや生理不順、不妊症、喘息、口内炎、関節痛など、人によって様々な症状が起きると言われている。 善玉菌やオリゴ糖や食物繊維を摂ってもなかなか腸の調子が良くならない場合、グルテンによる腸の炎症を疑ってみる必要があるかもしれません。 余談ですが、ドイツやスイスでは、焼きたての柔らか~い白パンは、「腸でだんごのようにこびりつく」と言われ、体に悪いものとされているそうです。もしかしたらグルテンの作用と関係あるのかも。 そして、グルテンアレルギー以外の人にも影響するのが、グルテンの中毒性。 ●小麦のグルテン由来の「エクソルフィン」(消化されて生じる小麦ポリペプチド)という成分が、脳内で麻薬のような働きをして食欲を刺激する。その中毒性は高く、1日約400kcal分も余分に食べてしまうほど食欲を増加させる作用がある。食べれば食べるほど欲しくなるのがグルテン。 ●アルコールのように人を酔わせるものを除けば、中枢神経系に影響を及ぼす食品として、人の行動を変え、幸福作用を持ち、禁断症状を引き起こしかねない食物は小麦くらいである。 ●小麦抜きの食事にすると、「生理的に必要なエネルギーを供給するため」に食べるようになり、異常な食欲とお別れできる。また、小麦を抜いてから数日から数週間で、気分が改善したり、集中力が向上したり、睡眠も深くなったなどの変化が起きることも少なくない。 ●「エクソルフィン」には、明らかに脳に影響を及ぼす潜在能力があることが研究でわかっており、小麦の除去によって統合失調症や自閉症の症状が改善したという例もある。 あー、だから、パンを食べると「幸せ~」という若干ハイな気分になるのかー。んでもってやめられず、1個のつもりが2個3個、とか、クセになって数日間は食べ続けてしまうなんてことも、多かったなあ。 されらに問題なのが、「アミロペクチンA」による血糖値の上昇。 ●小麦粉に含まれる「アミロペクチンA」というでんぷん質は、普通のでんぷんより血糖値を上昇させる働きが強く、インスリンの分泌を急激に増やす。インスリンの分泌が増えると蓄積される脂肪の量も増える。ブドウ糖-インスリン-脂肪蓄積による結果が最もよく表れるのが腹部(内臓脂肪)。 ●一見体によさそうに思える全粒粉パン(血糖値インデックス72)だが、砂糖(血糖インデックス59)以上に血糖値を上げる。全粒粉パンを2枚食べることは、砂糖の入った炭酸飲料を1缶飲んだり、甘いチョコレート菓子を一つ食べたりするのと変わりがないか、むしろひどい。(ライ麦と大麦には「アミロペクチンA」は含まれないので、どうしてもパンを食べたいなら小麦を一切使っていないライ麦パンを選ぶ。ただしこれらにも「グルテン」が含まれていることは忘れてはいけない。) ●小麦の摂取は、血糖値の急上昇による「ハイ状態」と、その後の急降下による「ロー状態」を2時間ごとに繰り返すことになる。満腹状態と空腹状態が1日中ジェットコースターのように入れ替わり続け、空腹時には頭にモヤがかかったり、倦怠感や震えなどの低血糖の症状が出たりもする。 ●小麦による高血糖は終末糖化産物【AGE】(ブドウ糖とたんぱく質の結合体)を作り、老化を促進する。 中毒症状と血糖値の乱高下のダブル作用で、異常な食欲が形成されやすい食品NO.1、ということですね。パン中毒になりやすい私としてはかなり納得です。 でも、小麦って、古代から人の生命を支えてきた伝統的な穀物なはず。何故今頃になってこんなに悪い面ばかりがとりあげられるのでしょう?その答えは・・・ ●現代の小麦は、私たちの祖先が日々のパンのために粉にしていた穀物とは違う。ここ5~60年間で農業科学によって劇的な変化を遂げた。小麦の品種は、病原菌のある環境や日照り、高温に抵抗力をつけるために、交配、異種交配、遺伝子移入が重ねられた。 ●交配した新品種の小麦から発現したたんぱく質を2つの親の品種と比較すると、子にあたる新品種のたんぱく質の95%は親と同じだが、残りの5%は2つの親のいずれとも異なるという結果が出る。特に小麦のグルテンは交配によって大幅に構造が変化した。現代のパンコムギ品種は、セリアック病に関連するたんぱく質グルテンの構造の発現数が多いことが分かっている。 ●小麦の遺伝子構造は大幅に変えられたのに、生み出された新たな品種は動物実験も人体への安全確認の試験も行われなかった。緊急に世界中の飢餓状態をなくすため、人体への安全性の問題を考慮せずに食料供給に投入された。 小麦の大量生産が可能になったことで確かに世界は飢餓から救われてきたでの、それを一概に「悪」とすることは出来ませんが、そのひずみの積み重ねが徐々に膨れ上がって、今になって露見してきた、ということなんでしょうね。元々は完璧な食品であったはずの小麦が、人の手が加わりすぎたことで、嫌われ者になってしまうなんて、ちょっと悲しいお話です。小麦よりもさらに精密に操作された遺伝子組み換え食品なんかは、今後、さらに問題になっていきそうな気がします。 肥満大国のアメリカでは、「脂肪を減らそう」という運動から、減らした脂肪分のカロリーを穀物食品で補うようになって、さらに、「全粒穀物は精白穀物よりも健康に良い」という論調がこれに拍車をかけてしまったようです。加工食品業界には膨大な利益がもたらされた一方、肥満者の数は増え続けているとか。 あと、小麦粉って「小麦粉製品」として摂ることになりますよね。そうなると、問題は小麦だけではなくなったりもします。 ●小麦粉製品には、トランス脂肪酸たっぷりの植物性油脂・ショートニング・マーガリンや、糖類、イーストフードなど危険度の高い食品添加物がふんだんに使われていることが多い。 菓子パンやコンビニスィーツの袋の裏側を見ると、材料と添加物の種類の多さにびっくりします。プレーンな食パンですらメーカーによっては買いたくないなーというものもあります。 それに、糖類と油を一緒に摂ると体内で脂肪になりやすいんですよね。甘い菓子パン、あれねー、ほんとにいっときの幸せな時間を与えてはくれますが、まさに麻薬だし、太る一番の原因になります。こんな記事を書いていたら、久しぶりにすごーく食べたくなってきちゃいました。一口食べた後の方が怖いので食べませんけどね(笑)。 さてさて、 では、実際に自分がグルテン過敏症なのかどうか、どうやって調べたらいいの?ということなんですが、 通常病院で行われているアレルギーの血液検査、あれはIgEの検査なので、基本的に口の中に入れてすぐに起こるようなアレルギーでないと、陽性になりません。私も思いっきり陰性です。 有効なのは「遅発性アレルギー(IgG)」検査で、グルテン不耐症の8割の人がIgGの反応を持っているそうです。ただ、この検査は保険が効きませんし、食品単独での検査はしていないと思われます。だいたい96品目がセットになっていて、自由診療で3万~6万円ほどの値段がつけられています。キットで自分で直接郵送する方法でも¥28,000。高いです。 そして、より正確な結果を得るためには精度の高い遺伝子検査というものがあるそうです(頬の内側の細胞をこすり取って検査する)。HLA(ヒトの白血球抗原)の数値の結果で、セリアック病やグルテン過敏症かどうかが分かるそうですが、これも費用が3万円ほどかかるらしい。 セリアック病的な深刻な症状でない限り、検査はあまり現実的ではないですね。 一番簡単にタダで自分でできるのが「2週間のグルテンチャレンジテスト」です。 ●2週間、完全に小麦を材料にした食材や加工食品を避けて、日常現われている症状や感じている不調や便の状態などに変化があるかチェックする(最初の3、4日は禁断症状が出てイライラしたり、ダルさや頭痛などの反応が出る可能性もある)。 ●2週間完全に小麦を避けた後、今度は毎朝、100%小麦でできたパンを食べてみる。そこで、2週間の間には起こらなかった症状や精神的な感覚がないかを観察する。 ★過敏症・不耐症であった場合現れうる症状・・・腹部膨満感、ガス、慢性的な下痢、便の悪臭、慢性的な疲労感、気分の落ち込み、情緒不安、集中力・記憶力の低下、不眠、貧血、血糖の上下動(特に低血糖)、急激な体重増減、関節痛、傷が治りにくい、乾燥肌、じんましんなど。 この「2週間チャレンジテスト」は、他の疑わしい食品でも利用できます。 私もだいたいこの方法で、自分に合う合わないの判断をしています。 では、次回はグルテンフリーな食生活の実践について。
by kana_returns
| 2013-08-31 02:00
| 栄養療法
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